国産グッピーを購入する前に読んでください


 私の考え方
グッピーの飼育は簡単そうに見えて、奥が深いものです、最近では国産グッピーも手ごろな価格で
購入することができるようになりましたが、ブリーダーもののグッピーは、まだまだ高価です。
折角国産グッピーを始めようと思っても、1ペア何万円もするものでは、
気軽に楽しむと言うわけにはいきませんよね、
(勿論、ある程度の経験をつんだマニア向けに厳選したブリーダーグッピーは価格も張ります)
どうせ始めるなら、コンテストレベルとはいかなくても、飼育書や雑誌に出てくるグッピーに近いものを
飼育したいと思うのは、当然のことです。
ですから、私はコンテストを目指すのに、最適というような固体を販売するのではなく、
初心者の方でも始めやすいグッピーの販売をしています。


私とグッピーの出会いは、私が小学生の頃ですから、もう30年以上前です。
私の生まれた伊東市は、皆さんご存知かも知れませんが、温泉地でして、
昔は、旅館などのかけ流しの湯が、町の川に流れ込んでいて、川が暖かったせいか、
誰かが放流したグッピーが、半野生化して、ウジャウジャ居ました。(居る場所は秘密でした)
よく友人と、掬いに行ったものです。もう昔のことで記憶が美化されているかも知れませんが、
ものすごくカラフルで、今のグッピーに例えるなら、エンドラーズのようなグッピーが採れました。
今は護岸が整備され、温泉も直接流れ込んでいないと思うので、居なくなっているとは思います。

私がはじめて国産グッピーを、購入したのは23年ほど前になります。
当時は品種改良どころか、系統を維持することも出来ず、落としてばかりいました(T_T) 
ただ、水槽に入れて眺めるだけならグッピーは飼いやすく、人に良く馴れ、良く増えます
輸入グッピーを購入しても十分楽しめると思います。しかし、もっと多くの人にきちんと
品種の固定されたグッピーで、グッピーの奥深さを知って泥沼にはまって頂きたい。
遺伝の知識や、餌、水質、病気...。そして何より、自分のオリジナルグッピーを、
作出することに目覚めてしまったら、増え続ける水槽、冷たい家族の視線、、
考えただけでも恐ろしいですね。

品種の固定されたグッピーは、ある程度親と同等の魚が期待できますが、
似ているようで少しづつ違います。その中で尾びれの模様や、形、大きさ、ボディの発色、
背鰭の大きさなど、一部分でも自分の好きなところを見つけて
自分のオリジナルグッピーを創って見ませんか?
勿論、コンテストに出品するのも良いでしょう。
人それぞれ色々な楽しみ方があるのがグッピーの良いところだと思います。
何かと、マニアックな世界に思われがちですが、初心者の方も気軽に始められるように
今後も努力していきますので、宜しくお願いします。


ご購入前にお願い
水槽の準備は万全でしょうか?せっかく購入したグッピーが水槽のコンディションが
悪いが為に、1週間持たずに死んでしまうことが良くあります。
これには様々な原因がありますので、一概には言えません。
グッピーの好む水質はPH6.5〜PH7.2程度で、総硬度は15位と言われています。
しかし、グッピーは本来丈夫な魚で、この範囲を外れていても、さほど問題ありせまん。
問題なのは水質や温度が急激に変わることです。

長時間の輸送でストレスが大きくなっている事が多く、それに加えて水質や温度が急激に変わることで、
食欲が無くなり、体を被う粘膜によって病原菌に対抗していたものが
発病する事で死に至るというパターンが多いのです。
また、新品の水槽に新品のろ過装置、新品の低砂と言う環境では、ろ過バクテリアが
繁殖していない為、グッピー自身が排泄したアンモニアや残餌の腐敗による
水質の急激な悪化が起こり、死に至る事があります。
現在は昔と違って便利になったもので、ショップやインターネットでろ過バクテリアが売られていますので、
立ち上げたばかりの水槽でも飼育できない事もないですが、
水が出来ていないと、調子を崩しやすいので、
最低でも購入の3日前にはセッティングは済ませておいて欲しいと思います。 
また、バクテリアが繁殖していても他の魚といきなり同居させるのは危険です。
購入した固体は、必ず別の水槽で飼育してから、仔をとって、一緒にするなどの方法をお勧めします。    
                      
                                


最後に
グッピーは環境が良ければどんどん増えます。計画も無く交配していては、
いずれ持て余して、無駄な殺生をしたり、近所の川に密放流と言う事に成りかねません。
グッピーの楽しみ方は自由でも、ペットを飼う上での飼育者の責任を果たす事は
忘れないで欲しいと思います。

グッピーの飼育をする上で、選別と淘汰は避けて通れない道です。
雄と雌を1つの水槽で飼育していて選別と淘汰をしなければ、
1年もしないうちに水槽の中は無残な姿になってしまうでしょう
奇形や発育不良のグッピーが群泳する水槽では、飼育者の興味も半減して
最後には、水槽をリセット、あるいは飼育を止めてしまうでしょう。
奇形や、発育不良の固体も生き物ですので、処分するのは心が痛みます。
また、この飼育スタイルゆえに、グッピー飼育に批判的な意見が有るのも事実です。
しかし、現在の国産グッピーの殆どは、野生の固体とは、かけ離れた姿であり、
人間の手によって作り上げられた劣性遺伝子の塊のようなものです。
人間の手によって現在の姿に改良されたグッピーは、水槽の中で輝いてこそ、
存続できる特殊な魚でもあるのです。

私個人の意見としては、自家繁殖できない、或いは養殖できない魚や動物を飼う事で
自然を破壊するよりも健全だと思います。
本当に自然を愛して已まない人は、ペットなんて飼わないはずです。
ペットを飼うということは、人間のエゴです。そのエゴを認めた上で小さな命と対面して欲しいと思います。

話が大分それてしまいましたが、
淘汰の出来ない人でも、金銭的に余裕があれば奇形などのはねた魚を
別の水槽で飼育する事も可能でしょう。しかし、そんな事は一般的ではありません。
淘汰する事になんのためらいも無いのは、どうかとは思いますが、
グッピーを永く楽しみたいのであれば、選別と淘汰は必ずしなければならない
という覚悟をもって購入してください。

私が守って欲しいと思う飼育者の最低限の責任とは
 
 増えすぎたり、奇形だからといってその辺の川や、湖に放流しない。
 

ということです。本来ペットを飼う上で守らなければならないモラルは、
細かいことを上げればキリがなくなってしまいます。しかし、グッピーは先にも述べたように特殊な魚です。
『命を大切に』と言うと嘘っぽいですね。(勿論大切ですよ)
美しいグッピー達の影には、数え切れない数のグッピーが犠牲になっていることも事実です。
例え雄しか購入しなくても、その1尾の為に淘汰されている固体は必ずいます
美しいグッピーに心を癒されると同時に、それを維持する為には、
心を痛めることもあることを忘れないで欲しいと思います。


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